心理学はいつどこから始まったのか?
人間の心や精神に対する探求・考察は、ギリシャ時代から当時の哲学者プラトンやアリストテレスによって研究されていました。
心に対する探求や研究は、中世以降も哲学的な範囲の学問と見なされていました。
自然科学が16世紀以降発展し、観察や実験による証拠(エビデンス)を重要視する実証主義が19世紀に盛んになると、心理学についても、思索や考えにのみ頼る哲学から切り離して、科学的な研究対象として取組べきだという世間の気運が高まりました。
そこで、ドイツの心理学者だったヴント(Wundt,Wilhelm)は、心理データを実証的に得るためには、被験者の意識を調査できる実験室が必要だと認識し、1879年に心理学研究室を公式にライプチヒ大学に創設しました。
ですから、この時に初めて科学・学問として正面から研究し探求できるレベルの心理学が誕生したとされています。
精神医学の歴史について
現在では考えられないことですが、中世までは精神病患者には悪魔が憑いていると人々は信じており、地下牢などに閉じ込めていました。
それが18世紀に入ると、上記のような非人間的処遇への批判が当時の自由思想の影響もあり高まりました。
フランスでは、当時の精神科医ピネルが牢屋などに閉じ込められていた精神病患者を解放したりしています。
またこの当時から19世紀中頃にかけて次のような研究治療も行われるようになりました。
- ドイツの医学者メスメル…催眠を利用した治療を始める。
- フランスの精神科医シャルコー…催眠現象によるヒステリー患者などの治療を行う。
- ドイツの精神医学者クレペリン…精神病の体系的分類を行い、現在の精神医学の基礎を築く。
20世紀前半頃からアメリカを中心にして精神医学が発展し、精神分析学の創始者であるフロイトの影響を受けた力動精神医学が主流となっていました。
また20世紀の後半になると向精神薬も研究開発されて薬物療法が一般的に広まりました。
臨床心理学という名称が初めて使用されたのは、1890年代で今から120年以上前になりますが、その後も様々な心理療法が考案・研究され続けています。