インナーチャイルドとは何か?

インナーチャイルドとは簡単に言うと、幼児期に心に負った深い傷のことをインナーチャイルドと言います。

心の病気になりやすい性格とはどんな人でしょうか?

またストレスのためやすい人とためにくい人がいるのはなぜでしょうか?

ストレスのためやすい性格としては、次のようなものがあります。

  • 自分の思っていることをなかなか口に出せず感情表現がにがて
  • まじめで几帳面で完璧主義の傾向が強い
  • 自尊心が低く自己否定的な考えが強い
  • 出来事などに対して悲観的な考え方や見方をしがちである
  • 他人を信用できず他人任せにできない
  • 物事にたいして優先順位の設定ができない
  • 考え方が柔軟性に欠ける
  • 他人からの評価に対して過敏に反応し相手の機嫌をうかがい行動する
  • 頑固で1つの物事に執着する

ストレスのためやすい性格はどのように形成されるのか?

ストレスのためやすい性格が形成される原因として考えられるのは、まず最初に幼児期のころの愛情の充足感不足(インナーチャイルド)があります。

子供は無条件で親に甘えたい。愛されたい。認められたい。という情動が本能的にあります。

ところが、逆に親が甘えの欲求が強く、満たされていない親が子供のために何かをする。

それに対して子供が感謝しない。

また何か一言気に入らない事を言ったりすると、突然子供に怒り出したりします。

たとえば、子供に料理を作ったりしたときに、子供が喜ばず何も言わなかったり、食べ残したりした時、親は子供に対してブツブツと愚痴を言い、いつまでも子供を責めたてたりします。

このように感謝されると思ってやったことが、まったく感謝されなかった。

本当は、「お母さん、おいしかったよ。」と子供に言ってほしかったのに期待はずれに終わってしまった。

子供はお母さんを拒絶したわけでもないのに、感謝されたいと思っていた親からすれば自分を拒否されたのと同じ思いになり、そして自分の心が傷ついてしまいます。

子供に過剰な期待をかける教育ママもまったく同じことです。

口では子供の将来のためといっていますが、本当にそうでしょうか?

自分の欲望を満たしたいだけではないでしょうか。

本心は世間体とか自慢、優越感、子供からの見返りなど期待しているのではないでしょうか。

だから子供が自分の思い通りにならなかったらすごく不機嫌になったりしませんか。

「私は、こんなにも子供のためにがんばっているのに」と。

このように親が子供に甘える、子供に甘えさせないような環境では、子供が親に甘えたい、愛されたい、という情動が完全に否定されています。

この状態を「親子の役割逆転」といいます。

こんな家庭環境で育った子供は、自分が何かを言うことで相手が傷つき不機嫌になることを大変恐れるような大人になり、他人の好意を怖くて簡単には断れない感情が潜在意識に強烈なマイナスイメージ記憶として残りインナーチャイルドとなります。

だから大人になって、理性で別に嫌なことは断ればいいとわかっていても、なぜか無意識のうちに恐怖感や不安感を感じ他人からの評価に対して過敏に反応したり、相手の顔色をうかがいながら行動するようになったり、他人を信用できなくなったりします。

恐ろしいことに、幼児期のマイナス体験により出来上がった脳神経細胞のネットワークはそう簡単に作りかえられるものではありません。

このようにして責められて大人になった人は、心の底に憎しみの感情が堆積していきます。

相手が不機嫌になることを恐れているので、あまり人が好きではなく会話も苦手で、できるだけ人と接触したくありません。

このような心が傷ついた状態をインナーチャイルドといいます。

潜在意識の働きについては、潜在意識と顕在意識の働きで説明したいと思います。

本来、幼児期に親に本当に愛され甘えさせてもらった子供は、インナーチャイルドがなく心の土台ができているので素直に感情表現ができ、人を疑ったり恐れたりしません。

よって、他人からの評価に対して過敏に反応し相手の顔色をうかがい行動したりしませんので病気の大きな要因となるストレスを溜め込んだりする確率は非常に少なくなります。

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