心理テストは、クライエントの症状を客観的に診断するために活用されていますが、ここでは、心理テストの意義やメリット・デメリットについて見ていきましょう。
心理テストの意義について
科学的に知能・発達・性格などを診断する手法を心理テストといいます。
症状を計量的に診断する為に臨床的な観察を簡便で多面的に行えるところに心理テストの大きな意義があります。
また、心理テストは、心的内面性を把握するための手法としても優れた方法で、一般の面接では把握できない内容を心理テスト行うことによって補うことができます。
客観的な視点を確保することができる心理テストを補助的に活用することは重要です。
なぜなら、心理臨床家やカウンセラーの直感や経験に頼り診断する比重がカウンセリングや心理療法は大きいからです。
診断するだけでなく、臨床効果の有効性を測定する場合にも心理テストは活用されています。
心理テストの利点と欠点
心理テストの利点とは
心理テストの利点は、個人の特性を客観的に診断でき、精神現象を数量化できるところが大きなメリットと言えます。
心理療法は、心理テストを活用することで客観性を保てるようにすることが必要で重要なポイントとなります。
なぜなら、心理臨床家やカウンセラーの主観で結果が導き出される傾向にありがちだからです。
【利点】- 複雑な精神現象の数量化・客観化
- 心理療法の導入・経過・効果の判定
心理テストの欠点とは
一方、信頼性や妥当性の精度の低さが心理テストの欠点として挙げられます。
心理テストの場合は、心理臨床家やクライエントのその時の態度や気分に診断結果が大きく影響され左右されることも多くあります。
なので、医学的な検査デー夕とは性質が違うので、心理テストを行ったからといって、その診断結果を鵜呑みにすることは危険です。
この点については、十分な注意が必要です。
【欠点】- 検査者(心理カウンセラー)又は被験者(相談者)の態度・気分・技術によってバラツキがあり、正確性が低下することがある。