臨床心理学を活用し、臨床心理士やカウンセラーなどの専門家が活躍している現場は、医療、福祉、産業、教育、司法の5つの分野があります。

教育分野

 教育分野では、学校カウンセリングといって、各学校に通学し勉強する子どもや学生の心の悩みを解決するために、保育所、幼稚園、小学校から大学・大学院までの教育施設において援助・助言・治療などを行います。

カウンセリングを行うのは、通園・通学者以外にも教師や児童の保護者、教育相談所や地域住民などにも直接働きかけることがあります。

 また、学校での相談内容には、学業相談、進路相談、適応相談にカウンセリング内容が大きく分かれます。

この中で、教師が中心となって相談を受けるのは、学業相談と進路相談になります。

一方、専門スクールカウンセラーや大学の学生相談員が担当するのは適応相談が多く、適応相談は人格上の問題と行為上の問題とがあり、個人の状況や事情を勘案しながら適切なケアが必要になります。

医療分野

医療分野では、心理療法、カウンセリング、心理検査などを精神科、精神保健センター、心療内科、小児科などの医療施設に於いて実施します。

また、医師以外にも医療機関に従事する専門スタッフ(看護師、作業療法士、理学療法士、医療ソーシャルワーカー)などと連携・協力し心理治療を行うこともあります。

 最近では、心と体の密接な関連性が解明されており、心のケアも体の病気を治療するには重要な要素です。

そのため治療チームに臨床心理士やカウンセラーが参加するケースも多くなっています。

この他にも、末期医療で死期が近い患者に対する心のケアを行ったり、親に対するカウンセリングを小児科で行ったりすることもあります。

福祉分野

福祉分野では、次の福祉施設心理援助を行います。

  • 障害者福祉現場:知的障害者更生相談所等 
  • 児童福祉現場:児童相談所等
  • 高齢者福祉現場:老人総合センター等
 

 福祉分野での業務は、まず心理テストで対象者の知能、発達、性格などを調べて心理評価を実施し、資料をサービス計画のために作成します。

そして心理面接(カウンセリング)を、作成した資料内容に基づいて行い、作業療法士、理学療法士、言語療法士などの協力の基、訓練を実施します。

福祉分野でも、専門スタッフ(医師、看護師、ケースワーカー、保育士、介護福祉士、生活指導員)などと密に連携・協力することが重要になります。

産業分野

 産業分野では、職場で働く従業員の心の悩みや問題を解決出来るように援助します。

援助内容は、メンタルヘルス対策でストレスなどに対処の仕方を指導したり、人間関係の改善や将来の為のキャリア開発などを支援します。

産業分野では厚生労働省に認められた公的資格である産業カウンセラーの有資格者が専門的な援助を行います。

司法・矯正分野

 司法・矯正分野に於いては、次の司法・矯正施設などで犯罪を犯した者や非行少年の調査・面接・観察・保護・矯正・社会復帰への援助を行います。

  • 家庭裁判所
  • 少年鑑別所
  • 少年院
  • 保護観察所
  • 警察関係機関

 援助内容は、法律違反や罪を犯した青少年に対する審判や処分を行うための資料を作成する為に、非行少年の家庭環境・性格・日常生活の状況などを調査し非行を起こした原因を突きとめ、立ち直らせる為にはどう指導すればよいかを診断します。

これ以外にも犯罪被害者の相談にも対応し、少年補導員として商店街や繁華街を巡回したり、保護観察官として保護観察所に務めたりする場合もあります。

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