交感神経と副交感神経の働き
人は日常的にストレスにさらされ続けると、脳にある床下部からの自律神経の統御機能が低下し、 自律神経失調症を引き起こしたりもします。
では、自律神経はどのような働きをするのでしょうか?
自律神経とは私たちが自分自身の意思でコントロールすることができない 不随意筋を、脳からの指示を受けずに、 体をコントロールするために独立して働いている神経をいいます。
たとえば肺で呼吸をしたり、心臓は寝ているときでも休まず動いていますが、これはみんな自律神経のおかげなんですね。
この独立して働いている自律神経には、交感神経と副交感神経があります。
通常、交感神経の中枢は脊髄で、副交感神経の中枢は脳幹で調整が行われて 緊張(交感神経)と 弛緩・リラックス(副交感神経)が交互にシーソーのようにバランスをとって働きます。
それぞれの作用としては、 以下のように働きます。
身体機能 | 交感神経 | 副交感神経 |
瞳 孔 | 拡 大 | 縮 小 |
心 臓(拍動) | 促進(運動) | 抑制(休止) |
胃(消化運動) | 抑 制 | 促 進 |
肝臓(消化運動) | 抑 制 | 促 進 |
血 管 | 収 縮 | 拡 張 |
発 汗 | 促 進 | 抑 制 |
膀 胱 | 拡大促進 | 収縮促進 |
たとえば、発汗に関して交感神経は汗の発汗を促進し、副交感神経は 抑制するというように、一つの器官に対して相反する作用をします。
自律神経は、人を生かすために不眠不休で働き続けるすごい人体のしくみです。
でもストレスによりこの働きが狂ってくると、心だけでなく身体にも大変 悪影響を及ぼします。
「病は気から」といいますが、本当にそうだと思います。