各個人によって人の性格は異なりますが、傾向には類似性があるのでそれぞれのタイプに分類することができます。

内向性と外向性とは

 人間には、基本的に2方向に向かう生命エネルギーがあるとユングはいっています。

それは自分自身(内界)と環境(外界)です。

自分自身(内界)の性質を内向性といい、環境(外界)の性質を外向性といいます。

向性検査・向性指数について

 レアードは、内向性―外向性の度合い(向性)を、性格類型について測定するために、質問を53項目作成しました。

一方、日本では、田中寛一や淡路円次郎が向性検査として、性格傾向の診断法を考案しています。

 淡路円次郎の淡路式性格傾向診断法は、質問が50項目あり、内向的徴候を示す質問に対する「いいえ」という答えと外交的徴候を示す質問に対する「はい」という答えを外向点としてカウントします。

向性指数の算出の基礎となるのがこの「外向点」になります。

また、どちらの質問でも答えなかった項目を「無応答」としてカウントし、これらの数値を基にして次の公式で向性指数を算出します。

向性指数=(外向点+1/2×無応答)÷25×100

向性指数を計算すると、ほとんどの人は両向性(標準的)で、外向的でも内向的でもありません。

人の成長段階から見ていくと、外向的になるのは12歳頃からで、外向的傾向がピークになるのは17歳頃で、それ以降は内向的へと次第になっていきます。

タイプAとタイプBの性格とは

 構造化された面接手法によって、アメリカの心臓専門医であったローゼンマンとフリードマンは、心臓疾患になりやすい性格特性(行動特性)を発見し、これをタイプA、そうでないものをタイプBと呼びました。

 目標達成や成功へ向けた極端な活動性を持ち、何事に対しても挑戦的で、出世欲も強のがタイプAの性格特性です。

よって、行動も性急で、時間的切迫感を常に感じ、感情的には攻撃的で競争心や敵意を抱きやすい傾向にあります。

 それに比べて、タイプAとは逆に、マイペースでリラックスし、ゆったりと過ごす生活習慣を持ち合わせているのがタイプBの性格特性です。よって、仕事に没頭されることもなく、他人に対しても攻撃的ではありません。

 フリードマンの見解からすると、タイプAのほうが精力的に活動するので、こちらの方が成功するように思えますが、現実は成功しやすいのはタイプBの方だと述べています。

その理由は、仕事に支障を及ぼす原因を自ら作ってしまうケースがタイプAの方が多いからだと考えられます。

活動的・攻撃的であるがゆえに、ストレスの影響を大きく受けやすく心身に健康面で不調が発生する可能性が高いからです。

 また、循環器系疾患(心筋梗塞など)を患う確率がタイプAの人はタイプBの倍にもなるというデータもあり、タイプBのような生活習慣と態度をタイプAの人にアドバイスすることが心身の健康面や病気予防の観点からも必要であると考えられます。

タイプAとタイプBの性格の特徴について

タイプAの性格
タイプAは、ストレスで心身に大きな悪影響を受けやすく、仕事に支障をきたす場合が多い。
  • 攻撃的
  • せっかち
  • 挑戦的
  • 競争心
  • 仕事に埋没
タイプBの性格
タイプBは、リラックスしゆったり過ごす生活習慣が身に付いているので、結果的に成功する場合が多い。
  • 非攻撃的
  • ゆったり
  • リラックス
  • マイペース
  • 仕事はほどほど
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