心理カウンセリング終了時の仕事流れ

終了の告知とクライエントの自立

 心理カウンセリングは1回きりで終了することは少なく、ほとんどの場合数回以上引き続いて行われるため、カウンセリングを実施するごとに必ず内容を記録しておくことが大切です。

カウンセリング回数があらかじめ設定されていない場合、終了時期が近づいてくればクライエントに伝達する必要があります。

心理カウンセリングも終了段階に近づいてくると、心理カウンセラーヘの信頼も深まり、依存心や愛着がクライエントには湧いてくるものですが、心理カウンセラーに頼らなくてもクライエント自身が自分の力で前進していけるようにすることがカウンセリングを行う最終目標になります。

 クライエントの中にはカウンセリングが終了となることを拒む方もでてきますが、心配だからと言って引き伸ばさず自立心を持たせるように導くことが重要です。

何故なら他人に依存せず自分の力で生き抜いていくことは、社会生活を送る上で絶対に必要となるため、適切に見極め、けじめをつけるということには大切な意味があります。

また、これ以上は心理カウンセリングが必要ないとはっきり判断できるのに、継続して行うのは心理カウンセラーとしての倫理に背く行為です。

 一旦、カウンセリングを終了してから後、再度カウンセリングが必要と判断した場合は、いつでも全力で対応する意思があるということは示しておくべきです。

心理カウンセラーにいつまでも頼っていたのでは、クライエントは自立できず社会生活を乗り切っていくことができなくなってしまいます。

クライエントに確認させる事項

 心理カウンセラーはカウンセリングの終了告知をしてからは、クライエント本人に自分の言葉で、次にような内容について考えを整理させるようにします。

  • カウンセリングを通して学んだこと
  • カウンセリングで気づいたこと
  • カウンセリングで役立ったこと
  • 今後の社会生活でも目標や展望

これは、心理カウンセラーがそばにいなくても自分の力で生活していけるということを、クライエントが自分で気づき、はっきりと認識することが重要なので、心理カウンセラーはしっかりと丁寧に対応する必要があります。

このような対応を行う中で心理カウンセラー本人が気づき学びを得ることもあります。

カウンセリング記録の扱い

 プライバシーに注意しながらクライエント別にカウンセリングや心理テストの実施内容などについて、個人別ファイルを作成し記録保管する必要があります。

何故なら、毎回実施するカウンセリング記録は、今後のカウンセリングに活かせる大切な情報資料になり、難しい事案に直面した場合は、解決するヒントを得る切っ掛けにもなります。

このような現場でのカウンセリング事例を記録し積み重ねていき、論文に仕上げ社会に向けて発信することで、心理カウンセラーとしての信頼を得ることもでき、社会貢献にも繋げることができます。

カウンセリング経過を記録しファイリングしておくことで、研究資料やクライエント再訪問時に活用し社会に還元することができます。

但し、心理カウンセリングの事例を研究などで検討する場合は、クライエントの個人情報やプライバシーが特定されないよう、慎重な配慮の基に行うことが必要です。

心理カウンセラーのスキルアップ・社会参加について

心理カウンセラーは常に自己能力を高める努力が必要

 カウンセリングをクライエントに対して行う中で、心理カウンセラー自身も、自分の新たな課題を発見することも少なくありません。

なので、心理カウンセラーには積極的な社会参加や、自分の技能や専門知識を向上されるために、常に新しいことを継続して学び続ける姿勢が求められます。

また、外部から知識を学ぶだけでなく、ほとんどの心理カウンセラーは各団体に所属し、次のようなことにも携わり社会に向かって働きかけています。

  • 自分が得た知識や経験を論文や研究で発表することによって社会に還元する。
  • いじめや自殺など多発している教育問題に対して、企業やスクールでの講演依頼。
  • 心理カウンセリングを学ぶ学生や社会人向けの講師を務める。

心理カウンセラーとして、このような活動を行うことで、社会的に信頼性や評価をアップすることにもなり、新規受注や新たな職域で活躍できる切っ掛けにも繋がります。

心理カウンセラーの社会参加と目的

 心理カウンセラーは、次のような団体に所属し、地域社会にアプローチを行います。

  1. 学術的団体(○○心理学会、○○療法学会):
    新しい技能や知識を得ることができます。
  2. ボランティア団体、NPO団体
    社会貢献に繋がります。
  3. 心理カウンセラー団体(職能団体):
    収入・利益を拡大し社会貢献にも繋がります。
  4. 資格取得者の団体(○○心理士会):
    スキルアップ講座などの受講や新しい資格取得にチャレンジできます。
  5. カウンセラー同士による勉強会
    現場での生の情報などに意見交換することもできます。
  6. 地域住民への貢献
    地域社会からの信頼性や社会的評価の向上に繋がります。

    特に、社会経験があまりない心理カウンセラーは年輩のクライエントと対峙する場合迷うケースも少なくありません。

    また、心理カウンセラーの仕事は、いろいろな職業に携わるクライエントに対応する職種であるため、特定タイプの方だけと接するのではなくて、社会全般に対して関心を持ち、幅広く見識を得ていくという姿勢と努力が必要です。

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